猪高緑地に未だ狸が住んでいるようだと言う証言が度々ありました。今回、その事を明確にする写真を「()名古屋市みどりの協会 緑の協働課」様から頂きました。竹の根を枕に寝そべっている子狸ののどかな写真です。

2005年頃までに猪高緑地66.2ヘクタールと一体であった東側の緑地、100ヘクタール余りが開発され、緑地面積が半分以下になってしまいました。狸が何頭も暮らすには狭くなりすぎ、先代で終わりかと思われていただけに、生息の証拠を得られてひとまず嬉しく思っています。

しかし、彼らの将来を思うと憂鬱になります。

緑地が小さく、繋がっていないので彼らが緑地の中で伴侶と出会う事は難しいと思われます。どうしても市街地に出て行く必要が出てきます。狸が市街地に進出している例は多いようです。ゴミ箱を漁って命を繋いでいる個体も増えて哀れです。又、交通事故で死亡する固体も多いようで、高速道路で死亡する動物の実に40%が狸だそうです。特定外来種のアライグマも猪高緑地に迫っています。

生息が確認されている牧野が池緑地などと緑が繋がればと思うのですが、極め難しいと思われます。彼らがゴミ箱を漁っている姿など哀れで見たくもありません。更に、厄介者扱いになっていってしまうのではないかと心配です。

せめて、残された猪高緑地や点在する小さな緑地を大切にして行かねば、と思います。
そして、一般の家庭でも少しでも緑を増やすようにして頂きたいと願っています。

こだぬき